千田 和也 自己紹介へ

高気密・高断熱の歴史③

 

 

新しく建てた家の床が腐り落ちる。

 

その原因の一つは結露です。

床下の通風がほとんどなく、湿気が多い状況でした。

湿気が多いと結露しやすくなります。

 

室内は暖かいのに、外は寒い、さらに湿気も多い。

断熱材は温度差で結露して、結露で出た水分が常に木材を濡らし続け、カビや腐朽菌を発生させ、木材を腐らせる原因になりました。

天井裏も壁の中も床下も全部です。

 

北海道の「ナミダダケ事件」という名前でかなりのニュースにもなりました。

床下があんまり見たことないタイプのキノコだらけです。

 

断熱材が外の空気に触れるだけであれば、全く問題ありません。

エアコンなどで暖められ湿気を帯びた室内の空気が断熱材に付着すると、外気により急激に冷やされ水分を保持できなくなり、水を放出することで結露が起こります。

 

※夏は逆で、室内のエアコンで冷やされた空気が、断熱材で外気の暖かい空気に触れることで結露します。

 

そこで【気密性】の重要さに気づきます。

室内の空気は床下・壁の中・屋根裏へ出さないようにするため、高気密も目指し始めました。

 

高断熱だけではダメなのです。

「高断熱」は必ず「高気密」とセットにしないと大変です。

 

気密性を高めることで、腐り落ちることはほぼなくなりましたが、

新たに、「シックハウス症候群」が発症し始めました。

 

気密性が高まりましたが、その反面、換気性が低くなることで有害物質が室内に溜まってしまうことが原因です。

共働きが増え、日中は家にいないので十分な換気ができなくなってしまった家が増えたことも原因のひとつかもしれません。

 

解決するためにどうしたか。

 

次回に続きます。

 

 

 

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